饅頭(マントウ)~竜神の贄~
若干馬鹿にしたように言う虎邪に、神明姫は驚いた顔を向ける。
彼女は神官というものを、純粋に尊敬しているようだ。
神に仕えるのが仕事なのだから、それ相応の神秘的な力の持ち主だと信じているのだろう。
「供物って、民から徴収したものでしょう? 米や果物か? 宝石とかも、それ用に掘り出されるのかもしれませんが、そういったものを流すのでしょ? そして、流すものを指定するのは神官」
「そりゃ、神様に捧げるものなのですから、神官様の意見を聞くのは当然でしょう?」
何を言っているのか、とでも言いたげな神明姫に、虎邪は鼻を鳴らした。
少し道を逸れ、傍らに流れる川に近づく。
「結構な急流ですね」
「竜神の住む川ですから」
虎邪は川の上流に目をやった。
遠くに、確かに小さな石造りのモノが見える。
あれが、儀式用の神殿だろう。
彼女は神官というものを、純粋に尊敬しているようだ。
神に仕えるのが仕事なのだから、それ相応の神秘的な力の持ち主だと信じているのだろう。
「供物って、民から徴収したものでしょう? 米や果物か? 宝石とかも、それ用に掘り出されるのかもしれませんが、そういったものを流すのでしょ? そして、流すものを指定するのは神官」
「そりゃ、神様に捧げるものなのですから、神官様の意見を聞くのは当然でしょう?」
何を言っているのか、とでも言いたげな神明姫に、虎邪は鼻を鳴らした。
少し道を逸れ、傍らに流れる川に近づく。
「結構な急流ですね」
「竜神の住む川ですから」
虎邪は川の上流に目をやった。
遠くに、確かに小さな石造りのモノが見える。
あれが、儀式用の神殿だろう。