ワガママ王子に溺愛されて。
まさか、と思いながら顔を上げてみると―…
「うっわー、超悲惨だな十夜。まあジュースも滴るいい男だから大丈夫だって、オマエ」
「…………」
嫌な予感的中。
そこに立っていたのは2人の男子生徒で、そのうちの1人にはさっきのジュースを思いっきりぶっかけてしまったらしい。
………というか、そのジュースをかぶってる人はもしかして…………
「か、崋王院くん……」
花菜ちゃんが小さくそう呟いた。
だよね。
やっぱり間違いなくご本人様なんだよね……