咲かない桜が咲くまで
雨は本降り…
由莉奈に放課後呼び出され…
逃げていたが捕まった…

「春君は私と帰るから…
あんたはそこで頭冷やしてればー?」

校内の裏側…屋根はない
最悪…雨の中に突き飛ばされ
裏から学校に入れる扉には
鍵をかけられてしまった

びしょ濡れ…

春が助けにきてくれると信じていたら
扉が開き
「お前は…」
「玲…也君…?」
震えている私にカバンからバスタオルを
出し肩にかけてくれた

「春よんでくる…
あんたの事探してたから…」

私のことを探してた…?
由莉奈と帰ったんじゃ…
「「にゃー…!」」

玲也のタオルに顔を擦り付ける五匹の猫
皆…小さかった
玲也は子猫を
心配してここに来たのだろうか?

私は子猫五匹をタオルに繰るんであげた
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