咲かない桜が咲くまで
文化祭当日ー

私は後半に店に出るので午前は
お化け屋敷に行くことにした

実は、春と私では時間が合わず
春は前半、私は後半と
すれ違ってしまった

「あっ!琉良ちゃーん!」
「結季君!?」
結季は赤ずきんちゃんの格好をして
手にチェーンソーを持っていた
目にはカラコンをはめて
黒い目は
赤色に染まっていた


「春ー!蓮ー!玲也ー!琉良ちゃん
きたよ〜!」
「「「おー!」」」
内心ビクビクしながら
懐中電灯を持って
私は…お化け屋敷へと足を踏み入れた

色々な仕掛けがしてあって
怖くされている教室

私が入ったあの時の教室の雰囲気は
全くない

がたたたっ!!!


びくっ!

ぱりーん!!!

ビクビクっ!

じゃじゃじゃジャーン!!!
ピアノの音…

「出口…出口…」
真っ暗でなんにも見えない私
懐中電灯を落としてしまったようだ

「待てーー」
「あ"ああああーーー!!!!」

ゾンビに追われる…
イタチごっこの始まりだった

しばらく追いかけっこをしていて
さらに道がわからなくなった…

「こんなに広かったっけ?」
特進クラスの教室は普通より広い
すると、私の手を誰かが掴み
引っ張った

暗くて感覚しかわからない…
私は春だと思った

あとでお礼をいおう…

そう考えて…出口から外に出た
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