咲かない桜が咲くまで
第七章【仲直り】
文化祭も終わり
第二部の後夜祭が始まった
春は蓮を気にしているようで
何度も後夜祭に
蓮が来ているかを確認していた

蓮が私達の所に来たのは
蓮を5回ほど探していた時だった

「春ちょっといいか?」
蓮の問いかけに
春は迷いもなくついて行った

数分後…
春はスッキリしたような顔で帰ってきた
「蓮…お前の事好きだったんだってさ」
「えっ?」
「だから…
琉良の事宜しくなって言ってた」
春の肩は心成しか震えている

双子が同じ人を好きになったのが
苦しかったのだろう

「春…」
「ぐすっ…あっ…なに?」

チュっ

「!?」

「泣きたい時は泣いていいの…」
それに甘えるかのように…
春は少し泣いた

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