咲かない桜が咲くまで
「大丈夫です!私に触らないで!」
強く言い張った…
これがいけないのかもしれない
これが、虐められる原因なのかもしれない
「…」
春は黙った…
黙ったまま、胡座をかいた
そして、黙っていた口を開き
私にこう言った

「琉良っていうんだ、名前…」
「そうですけど…」
「あのさ、持病とかあんの?」
「聞いてどうするんですか?」
「ごめん…その…心配だからさ…」
…誰のいたずら?
私を心配してあげてって言った人は誰
からかうのもいい加減にして欲しい
ほっといて欲しいのに…


私は春に抱きしめられそうになった
抱きしめる為に
伸びてきた手を思いっ切り払い
「ふざけないで!」と言い放ち
保健室を出た

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