悪者彼氏さん達のお話

「え?」

い、いきなり
ほんとにいきなりだ

完全に不意討ちだぅ


「まだ子どもだけどさ。もっと大きくなって1人で立てる大人になって

その時、隣で手を繋いでいてほしい。

大好きな
愛している…お前に」

「…うん、うん。うん。朱芽、私も朱芽と手を繋いでいたいよ」

話し始めてすぐに
私の頬には涙が伝う。

「お前の手が、お前の存在が、俺の支えだ。絶対に離さねぇし、離れねぇから。」


「うん。いいよ。」

嬉し涙が止まらないけど
精一杯の笑顔で応えたよ





「…あー可愛い」

………ギュッ



< 37 / 83 >

この作品をシェア

pagetop