光に向かって…
本当のところは




わからない




何をつかもうとしていたのか




僅かな光がなんだったのか




ただ




わかるのは




月はいつだって




そこにあるってこと




決して




でしゃばらず




夜になると




その静かな存在を




暗闇に知らしめている




そして




どこか儚げな優しい月の光を




与えてくれるのだ




私は




月の光を受けて




漸く、優しくなれる




僅かな月明かりを




手に入れ




やっと優しくなれるんだ




私はだから月を手にいれたかったんだ




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