秘密*恋ゴコロ
「春樹、うっさい。」


小声で、ボソッと、
思ったことを言っただけなのに、
ーー…春樹の耳には、届いてしまった。

春樹の可愛らしい顔が、
みるみる怒りへ満ちて行く。


「うるさいのは、そっちだし。
てめぇに言われる筋合い、ねぇんだよ。

いっつも、香織と、ベタベタしてて。
学校が恋愛禁止なの、知ってるよね?

本当は、こうちゃん、
香織のことが好きなんじゃないの?」
< 210 / 267 >

この作品をシェア

pagetop