天使が空から、降りてきた。

 わたしは、目の前の彼を、少し

にらみながら、カレーを口に運んだ。


 「ん!美味しい!!」


 「でしょ!」


本当に、美味しくて、驚きだった。

私の味覚は、人間の味覚になって

しまった…。

だって、あんな、どろどろした、色の汚い

食べ物が、美味しい訳がない。

私は、今…人間なんだ。

美味しいのに、寂しくなった。

よっちゃんと遊んでいた天使のマリナ

は、もう、今は、いないんだ…。



 「どうしたの?」

私の目にいっぱい涙が、溜まっているのを見て、

彼が、心配している。

私は、無言で、カレーをひたすら食べた。


 「ごちそうさまでした…。」

これも、天使の学校で、勉強した言葉

の一つ。

天使にも、自由学校というのがあって、

自分の好きな時間に、勉強できるように、

なっている。

そのなかに、”人間界の学び”という

教室があって、そこで、人間界の事は、

だいたい勉強できるように、なって

いた。

 カレーを食べ終わったので、私は、

席を立ち、店を出ようとした。


 「待って。」
< 14 / 14 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

”つぼみ”
Erika/著

総文字数/15,447

恋愛(その他)70ページ

表紙を見る
”未完全”
Erika/著

総文字数/9,939

その他30ページ

表紙を見る
全て”すき…”から始まった…。
Erika/著

総文字数/59,345

恋愛(その他)118ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop