僕のとなりは君のために
(2)
僕たちが付き合いだしたのは、ゲームセンターで出会ってからさらに一ヶ月ものあとのことだった。
その一ヶ月間、僕はほぼ毎日奈美子と行動をしていた。
ゲームセンターはもちろんのこと、彼女の趣味は映画鑑賞なので、休日になれば二人で幾度となく映画館に足を運んだのだった。
そして、僕らは付き合った。
告白したのは、彼女の方だった。驚きだった。
そういうのって、普通は男がするものだと思っていた。
だから彼女が僕に告白したあとに、あらためて僕はもう一度彼女に自分の意思を伝えたんだ。
「ごめん。こういうのって普通男がするものだよね」
「うん。そうだけど、あなたの告白を待ってたら、おばあちゃんになっちゃうよ」
奈美子は笑って僕をからかった。
「まったく、奥手なんだから」
「ごめん。でも僕は男なんだ。・・・・・・だから僕から、してもいい?」
頬が熱い。
「いいわよ」
奈美子はまるで木偶でも見るような目つきで僕を眺める。
「・・・・・・す」
僕は息を吸った。
「好きです! 僕と付き合ってください!」
目を閉じたまま、言ってしまった。
どうしてもっと気の利いた台詞を言わなかったのか、時々思い出して後悔するもあった。
だけど、あの時の僕にとって、あれが精一杯だったんだ。
こういう台詞は僕には一生言えないものだと思った。
だけど言えた。
少し自分に自信を持った。
言ったあとも、心臓がバクバクと弾いていたのを、今も覚えている。
「うん。私も好きです」
そういうと、奈美子は僕の胸に飛び込んできた。
キスもした。
初めての柔らかい感触に、僕は震えた。
キスが、思った以上に甘いものだった。
僕たちが付き合いだしたのは、ゲームセンターで出会ってからさらに一ヶ月ものあとのことだった。
その一ヶ月間、僕はほぼ毎日奈美子と行動をしていた。
ゲームセンターはもちろんのこと、彼女の趣味は映画鑑賞なので、休日になれば二人で幾度となく映画館に足を運んだのだった。
そして、僕らは付き合った。
告白したのは、彼女の方だった。驚きだった。
そういうのって、普通は男がするものだと思っていた。
だから彼女が僕に告白したあとに、あらためて僕はもう一度彼女に自分の意思を伝えたんだ。
「ごめん。こういうのって普通男がするものだよね」
「うん。そうだけど、あなたの告白を待ってたら、おばあちゃんになっちゃうよ」
奈美子は笑って僕をからかった。
「まったく、奥手なんだから」
「ごめん。でも僕は男なんだ。・・・・・・だから僕から、してもいい?」
頬が熱い。
「いいわよ」
奈美子はまるで木偶でも見るような目つきで僕を眺める。
「・・・・・・す」
僕は息を吸った。
「好きです! 僕と付き合ってください!」
目を閉じたまま、言ってしまった。
どうしてもっと気の利いた台詞を言わなかったのか、時々思い出して後悔するもあった。
だけど、あの時の僕にとって、あれが精一杯だったんだ。
こういう台詞は僕には一生言えないものだと思った。
だけど言えた。
少し自分に自信を持った。
言ったあとも、心臓がバクバクと弾いていたのを、今も覚えている。
「うん。私も好きです」
そういうと、奈美子は僕の胸に飛び込んできた。
キスもした。
初めての柔らかい感触に、僕は震えた。
キスが、思った以上に甘いものだった。