Disteny~Plelude~
「この辺に洋館って……」
存在しないのかもしれないな、夢の中のものだし。ないならないで夢占いの本でも読もう。
「洋館ならあるわよ」
「!」
声がする方を振り向くと少女が立っていた。
――知ってる。
この子は俺と一緒のクラスで学級委員長で成績トップの舞観里子(マイミ サトコ)
「なんで洋館の事……」
「さっき口に出してたじゃない」
そうだったのか……恥ずかしい。それより!洋館だ!
「んで舞観さん、洋館てのは?」
「舞観でいいわ。洋館はね、この町の外れにある。綺麗なんだけど少し雰囲気のある外観で誰も訪れようとしない……その洋館にどうしてあなたが?」
舞観はショートカットの黒髪をしなやか耳にかけて問う。