Disteny~Plelude~
「俺は……」
「俺は?」
「う、運命を感じてさ!」
何言ってるんだ俺は。運命って類じゃあるまいし……パッと出てきた言い訳に恥ずかしくなってきた。
「…変なの」
舞観はクスッと笑うと図書館の奥の方へと消えた、そしてすぐに戻ってきた。手にはやや厚めの本。
パラパラ、と手際よくページをめくる。
「これよ」
俺の夢とリンクした。舞観が手を止めたページにはあの洋館。まったく夢と同じだ。
「ねぇあそこに何か用事があるの?」
「いや洋館ってめったにないからさ。珍しくて」
「ふぅん……」
舞観は変なの、とでも言いたげに図書館を去った。
俺は目の前ある洋館のページを見つめる。少し興味があるな……いってみようか。