【完】アタシは3代目。
あたしが気付いたときには、もう大地は離れていた。
「…だい…ち、どうして…?」
突然の出来事に、あたしの頭は真っ白。
何で大地に、キスされたんだろ…。
もしも理由も無しにキスしたのだったら、アタシは絶対大門組から大地を追い出す。
これ以上、大地と生活できないからね。
「…ったから」
「え?」
「したかったから、キスした」
したかったから、か…。
あたしすごく、哀しいよ。
「大地。ゆりちゃんのお迎え、早く行くよ」
何も反応しなかったあたしに戸惑ってから、大地は口を開いた。
「あぁ」