【完】アタシは3代目。



あたしが気付いたときには、もう大地は離れていた。



「…だい…ち、どうして…?」



突然の出来事に、あたしの頭は真っ白。



何で大地に、キスされたんだろ…。



もしも理由も無しにキスしたのだったら、アタシは絶対大門組から大地を追い出す。



これ以上、大地と生活できないからね。



「…ったから」



「え?」



「したかったから、キスした」



したかったから、か…。



あたしすごく、哀しいよ。



「大地。ゆりちゃんのお迎え、早く行くよ」



何も反応しなかったあたしに戸惑ってから、大地は口を開いた。



「あぁ」



< 112 / 213 >

この作品をシェア

pagetop