【完】アタシは3代目。
気を聞かせてくれたかもしれないけど、こっちは良い迷惑よ。
唯兎くんと、何を話して良いのかわかんない。
「大門、時間ヤベェぞ」
唯兎くんにそう言われて時計を見ると、待ち合わせの5分前。
ホントにヤバイかも。
「時間に遅れたら、パシりとかさせられそーだな」
「うん」
「俺の後ろ、乗ってくか?」
「うん…ってえぇーっ!?」
び、ビックリした。
いきなり後ろ乗ってくか?だなんて…。
あたし、舞い上がっちゃうよ。
「嫌か?」
「い、嫌じゃない」
「じゃあ、決定だな」
唯兎くんは一回自転車を降りて、あたしを後ろにのせた。
ちょっとの間だったけど、だっこしてもらっちゃった。