【完】アタシは3代目。


「大門、軽すぎだろ」

「そ、そんなことないよ。重いって」

「全然」


そう言ってニコッと笑った唯兎くんは、凄くキラキラしてた。


唯兎くんって、天使みたいな人だな。


「じゃあ、出発〜」

「うん♪」


何かこの道、凄くガタガタする。


「ちゃんと掴まっとけよ」

「う、うん」


あたしは唯兎くんを、ギューッとした。


あたしのドキドキが、唯兎くんに知られたらどうしよう。


そう思ってるけど、ギューッてしちゃう。


「大門」

「何?」

「―――!」

「何?」


唯兎くんが何か言いたそうだけど、何を言ってるかわかんない。



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