ある世界での物語
「…宮本、明梨」
男の人、だけど少し高目の声が私を呼んだ
それに少なからず目を見張る
こ、この人…?!
どうして私の名前を…?!
「…当たり?」
その問いに大きく首を横に振る
…ダメだ、危なすぎる、この人
「本当に?」
「ひ、人違いです…!」
そう叫んでから逃げるように走り出す
「あ、待って!」
そんな、声がしたけど構わないで走る
いやだ、私、めんどうなことに巻き込まれるのだけは…!