ある世界での物語


心の中でそう問う、と




「校長に頼まれてるんだよな。連れてくるように」




そんな答えが返ってきて驚く




私、口に出してないのに…?!




「だから、魔法だって。今、明梨が考えてることは全部聞こえてるってこと」




そう答えて私の頭から手を離す




「この手がさっきまで魔法をかけてたんだよ。明梨、信じてもらえた?」




楽しそうな声が響く




「…信じらんない」




思わずそんな言葉を落とす




「あ、やっと明梨だって認めた」




「?!」




ハッとして口を押さえるけどもう遅い




失敗した…!!




なんていう後悔も、無駄


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