社長には堕とされません
───────────
────────
──────
「おはよー古都ちゃん!」
社長室のドアを勢い良く開けて
ディスクで仕事をする古都ちゃんに明るく挨拶すると
「2時間の遅刻です。」
パソコンのキーボードを叩きながら冷たく言われた
「ごめんごめん」
あのあと有紗と盛り上がっちゃったから……
「早急にこちらの書類にサインを頂けますか?必ず目を通してからお願いします。」
「あーはいはい。」
古都ちゃんから書類を受け取って
ぱぱっとサインをして返した
「………目を通しましたか?」
「うん。一瞬」
適当な俺の態度が気に入らないらしく
古都ちゃんはピクッと眉を少し動かして
「そうですか」
サインをした書類をまとめて
「経理課に行って参ります」
俺の目を全く見ずに社長室を出て行った