社長には堕とされません



「なんだ!?知り合いか??」




「そう知り合い」




会場の外に出て行った古都ちゃんと男の後を慌てて追うと




「離して!!!」



古都ちゃんが岡田直人の手を振り払って



「今さらあなたと話すことは何にもない」




何て言ってこっちに戻ってくる姿が目に入った



「いや、あるよ。古都…俺の話を聞いて?」



男が手を掴んで引き止めると



「聞きたくない!…痛っ!」



メガネを掛けていなくて周りが見えないのか、古都ちゃんはフラフラして大理石の壁に思いっきり顔をぶつけた




「ぶっ(笑)」




その光景に思わず吹き出す俺とは裏腹に






「なにやってんだよ、大丈夫か?顔見せて」



めちゃくちゃ心配して古都ちゃんの顔に触れる岡田直人。


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