ずっと、キミの隣に。
春の朝は 空気が澄んでてとても気持ちいい。
鳥のさえずりとか、花が開きそうなつぼみとか、ちょっと肌寒いところとか。
全部が新鮮で、新しい世界って感じ。
しかも今日は、中学のときより早めに家出たから時間には余裕がある♪
頑張って勉強して受かった学校だもん…
絶対楽しい学校生活にするしっ!
ってウキウキして電車に乗ったあたし。
だけど、
『………最悪。』
間違えて違う電車に乗ってしまった。
学校とは逆の方向に進み出す電車。
―――ツいてないなー、あたし…
電車のドアに寄りかかりながら外を眺めた。
通勤ラッシュの時間より何本か早い電車だから、人がそんなにいなくて良かった。
完全に遅刻だ――…
腕時計を見ると、登校時間まで時間はあるけど……
この電車快速だからなかなか駅に止まらないし…
深いため息をつくと同時に
電車はどこかの駅に止まった。
まだ人はあんまりいないみたい。
すると――――……
「っあー!間に合ったぁー…」