ずっと、キミの隣に。
猛スピードで電車に駆け込んでくる少年。
身長は156㎝のあたしより、20㎝くらい高い。
ほどよく痩せた華奢な身体。
黒い短髪で、バスケ部でもやってたのかな?って感じ。
けっこうイケメン。
――あれ?
あの人…もしかして…
あたしと同じ高校??
よく見ると、赤い2本のラインが入ったスクールバッグを持ってる。
あたしが通う 東高校のものだ。
それに、学年で色が違う胸元につけるバッチ。
彼は青………
青は1年生だから…
あたしと同じ学年?!
彼は息を切らしながら、イスに座った。
相当走ってきたみたい…
でも この電車…違うよね?
もしかして彼、違うの気づいてないのかな……。
あたしをまま彼を放って自分だけ降りるなんてこと出来ずに、
結局、降りなかった。
人に話しかけるのは大の苦手なあたしだけど、この場合は言ったほうがいいよね。