ずっと、キミの隣に。


恐る恐る近づくあたし。

彼は、見た目は優しそうだけど、男の子だしちょっとコワい。


でも勇気を振り絞って―――…



『ぁ…あのっ』

声が少し震えちゃった。

でも向こうは気づいたらしく、
ワイシャツの胸元をつかんでパタパタするのを止めて、あたしの方を見た。


目が思いっきり合った。

ぱっちりした目。二重じゃなくて奥二重だけどその瞳に吸い込まれそう…

その瞳にまっすぐ見られると、
少しドキッとしてしまった。


「…もしかして東高?」


彼もあたしの制服を見たらしく、聞いてきた。

あたしは微かに頷いた。




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