ずっと、キミの隣に。
*出会い
あたしたちは、改札口の係員に訳を説明して改札を通してもらった。
着いた駅は、降りたことがない駅で
方向オンチなあたしはますますここがどこがわからなくなった。
とりあえず 名前聞かなくちゃ。
彼が誰なのか―――…
改札を出たあと、掴まれていた手が解かれた。
彼も、まわりを見渡している。
…きっと彼もわかんないんだろうな…
『ね…ねぇ。』
あたしは立ち止まった。
あたしの前に立っていた彼は、振り返って、ん?って首を傾げる。
『……名前…なんていうの?』
「俺?ショウ。」
『ショウ…くん………』
「ショウでいーよ。君は?」
"君"って呼ばれることに慣れてなくて、違和感を覚える。
『サヤ……っていいます……』
ちょっと人見知りなあたしは、ショウに見つめられて俯いてしまった。