追憶の淡恋詩
私は彼女のクチビルをどう奪うかばかりを考えていた。
しかし私は、不覚にもここにいる様々な海の生物に夢中になってしまった。


中には生きているのかどうかも分からない生物もいたが、そんな生き物にも熱視線を送ってしまった。


イルカショーも見て、たくさんの海の生物と会話を交わして実に楽しかった。





ここには遊園地のようなアトラクションも満載だった。
彼女はジェットコースターに乗りたいといい出す。


私は死ぬほど乗りたくなかったが、男として断れない。
運がいいのか悪いのか、一番前に座ってしまった。


乗り終わったあと、私が大丈夫じゃないのに彼女に「大丈夫?」と声をかけて強がってみせた。


こうして昼間の時間を過ごして、勝負の後半に突入する。







花火が行われる夜の時間が始まった。

私達はビールを飲みながら、ベンチで花火を楽しむ。
迫力満点な花火が上がると周りから拍手が起きる。


しかし私達は拍手が出来なかった。
なぜなら、お互いの手がつながっていたからだ。
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