追憶の淡恋詩
初めて言葉をかけられた、しかし喜んでいる場合ではない。
彼女に彼氏はいるのか？それを確かめなければならない。


いきなりキャプテンが彼女に対して「彼氏いたんだっけ？」と質問。
彼女は「え～いないですよ～」と答える。

その時私は心の中で「サンキューキャプテン！」と叫んだ。



キャプテンは私に対して「付き合ってやってくれよ」ととんでもないが、嬉しいことを言ってくれる。


私はもちろん大歓迎だ、調子に乗って冗談まじりに「そうですね～」と言ってみた。


この時の彼女の反応はとても大事だ、恐る恐る彼女を見る。
笑って私を見ている。顔も赤くなっているのだが、酒のせいだろうか？



ここから色々と彼女に対して攻撃を仕掛けたかったが、周りに人が多いのであまり分かりやすくは出来ない。


「彼氏はいなかった」これを確認出来て、私の印象を残せる事が出来た。
とりあえずはこれで十分だろう。



キャプテンから「次の試合も頼むぞ！」と言われた。

私はこの時に「オレはあなたが気になっています」
という感じを伝えたかったので



「○○さん（彼女の名前）の為に頑張ります」
と酔った勢いで言ってみた。


「キャ～」と照れてみせたが、冗談と捉えたか、本気で捉えたか・・・・
でも、私はこれで満足だ。




帰りに一人になった時、私は充実感でいっぱいだった。
目的は達成出来た、あとは攻めるのみだ。
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