プレイボーイ×天然な幼なじみ
お化け屋敷
龍太に言われた言葉に私は驚いた。
梨桜のが綺麗…って、龍太がプレイボーイだってことは知ってるけど、こんなことを言われるなんて思わなかった。
かわいい、って言われたときは何も言わなかったけど、なんとなく素直にならなくちゃいけない気がしたんだ。
怒ってばかりじゃ、恥ずかしがってばかりじゃ、思いは伝わらない。
伝えられない。
だから、恥ずかしさを振り切って、
「…ありがとう」
そう呟いた。
龍太が笑顔になる。
「……何がほしい?」
私は考えて、屋台を見回す。
「かき氷!」
一番近くにあるのは、かき氷屋さんだった。
「わかった」
龍太がポケットから、銀色のチェーンがついた黒革の財布を出す。その財布は、私が二年前に上げた、誕生日プレゼントだった。