プレイボーイ×天然な幼なじみ


 買ってもらったかき氷を私が食べ終える頃に、龍太がサイダーを買った。サイダーは、龍太がハンバーグの次に好きな食べ物なんだよ。

 ってゆーか、よく飽きないねぇ。サイダー飲みすぎて、おなか壊したくせに。

「ん?俺の顔になんかついてる?」

 龍太の顔を見ていると、龍太が言った。

 急激に体温が上がる。

「ついてない!」

 私が叫ぶと、龍太が慌てた顔をして、

「何もそんなに怒らなくったって…」

 私は叫んだことを反省した。

「怒ってないもん!」

「…怒ってるだろ。ほしいもの買ってやるから機嫌直せよ」

 龍太は言いながら、また財布を取り出した。

「何がいい?…あ、食いもん以外な」

 私は屋台を見回す。今思ったけど、食べ物以外の屋台って少ない。

 くじ引きとか、やたら光るグッズはいくつかあるけど、臨海学校の時にあったアクセサリー店はほとんどない。

「迷ってるなら、俺が買ってくる」

 龍太はそう言って、私の手を離した。


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