プレイボーイ×天然な幼なじみ



 梨桜SIDE

「ねぇ、辛抱強く返事を待つって言ったけどさぁ、そろそろ返事、聞かせてくれない?」

 この前の、告白の件のこと…だよね?

 私は足を止めた。

「…えっと…その…」

 答えに迷っていると、佳主馬くんがまた口を開いた。

「姫はさ、俺のことどう思ってるわけ?」

 姫、その呼び名にドキッとする。

 御曹司の佳主馬くんが、王子に見えてしまう。

「…嫌い?」

 私は首を横に振った。

「嫌いじゃ、ないよ…」

「じゃあ、好き?」

 私はまた首を横に振った。

「嫌いじゃないけど、好きでもないよ…」

 私が言うと、佳主馬くんは私の手を掴んだ。


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