プレイボーイ×天然な幼なじみ



「…自分が仲直りしてから言え」

「は?」

「オマエも美穂と喧嘩したんだろ?自分が仲直りしてから言えよ」

 俺が言うと、幸也は携帯を取り出した。

「美穂に電話してみる」

 そうしろそうしろ。

「…あ、美穂?」

 幸也が言った。美穂の声は全然聞こえない。

「あのさ、昨日はごめん。でもあれ、俺のいとこなんだ。こっち来るのが初めてらしくて、案内してただけだから」

 幸也の強張った顔に笑顔が蘇る。

「…マジで?うん、行くよ!今から走ってく!」

 幸也が携帯をしまった。どうやら、仲直りできたみたいだな。

「今から、美穂んち行くよ。じゃあな」


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