プレイボーイ×天然な幼なじみ


 教室にはいる前に、大きく深呼吸した。

 それからドアをノックする。

 返事なし。まだいないのかな?それともやっぱり、悪戯?

 なんて考えながら、念の為にドアを開けようとして、私はやめた。

 話し声が聞こえてきたから。

 誰の声だろう?かすかに生じたドアの隙間に耳を当てる。

 一人は女子の声だった。

 甲高い、キンキン声。今にも癇癪を起しそうな口調で、機関銃攻撃を相手にかましている。

 もう一人は男子。

 なんとなく、怒っているような調子。龍太の声によく似ていた。

 まさか、学校でエッチしてるんじゃ、ないよね…?

 っていうか、呼び出したのって、女子?龍太と自分がラブラブなところを私に見せようとしてた、とか?

 まさかね。

 でも、筆跡は綺麗で、女子の字と言われれば、そういえば…と納得できる。

 
< 148 / 338 >

この作品をシェア

pagetop