プレイボーイ×天然な幼なじみ
龍太SIDE
俺といると、梨桜は不幸せに決まってる。それは、あの時「関わらないで」って言われたときからわかっていた。
朝は、また梨桜と仲良しに戻りたかったけど、蓮といる時の梨桜の笑顔を見たとき、俺の気持ちは変わった。
俺が梨桜を突き放せばいい。
だから、さっきも――。
梨桜の悲しげな表情を見たとき、胸に大きな穴が開いてしまったような気がした。
帰路についても、モヤモヤは晴れなかった。
さっき、梨桜はなんで教室の前にいたんだろう。
気になって俺は、学校に引き返した。
スニーカーを脱ぎ散らかして、三階まで階段を二段飛ばしで上った。
疲労が溜まった体が悲鳴を上げたけど、気にしなかった。