プレイボーイ×天然な幼なじみ


「……大事な話って?」

 私が聞くと、麗さんはため息をつく。

「…私、龍太に振られたの」

 麗さんの言葉に私は驚いた。

「え?」

「さっき、龍太に言ったのよ。好き、って。でも龍太は私を振った!」

 癇癪を起しそうな声で、麗さんが言った。

「なんで?」

「龍太の心の中には、いつだってアンタがいるのよ!」

 は?

 い、今のは聞き間違いじゃあ…?

「なんて…?」

「龍太は、アンタのことが好きなのよ!じゃなきゃ、あんなこと言わないわ!『俺は梨桜のことしか愛せない』って!」

 私は俯いた。


< 163 / 338 >

この作品をシェア

pagetop