プレイボーイ×天然な幼なじみ



 私は頷いた。

「龍太のこと、好きなんでしょ」麗さんはそう言って、私の髪を引っ張った。「応援、してあげるわよ…」

 …!?

 私は驚いて、麗さんを見上げた。

「後ね、前に言ったでしょ、私。キスしたって、寝る予定だって。あれね、嘘。私、臨海学校で一度告白してるんだ。でも、振られた。だけど、振られたなんてアンタにだけは言えなくて。だから、見栄張って、嘘ついたの…」

 私は、またまた驚いた。

 あれ、嘘だったんだ…。

 間に受けちゃったよ。

「梨桜、告白しなさいよ…龍太に。好きなら好きって、言いなさい。告白する勇気がないなら、龍太を好きでいる資格なんて――ううん、人を好きになる資格なんて、ないんだから」

 その言葉が、胸に突き刺さった。

 私は、麗さんを見上げた。

「だから、告白しなさい」


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