プレイボーイ×天然な幼なじみ


 美穂SIDE

 ったく、幸也に事情は聞いていたけど、まさかここまでとはね。

 昨日の時点では、梨桜が龍太を遠ざけたって話だったみたいだけど、今度は龍太かぁ。

 梨桜も龍太も、なかなかの不器用者みたいね。

 お互い好き同士なのに、傷つけあってる。

 好き、って言えば、いいだけじゃない。

 なんでこうなるのやら…。

「とりあえず、二人で話し合いなさい」

 私はそれだけ言って、電話を切った。

 このあと、仲直りするかすれ違ったままでいるかは、二人次第でしょ。

「美穂、終わったか?俺は終わったぞ」

 幸也が廊下から声をかけてきた。

「終わった」

 幸也が部屋に入ってくる。

「龍太の奴、梨桜に関わるなとか言ったみたいだぞ」

「知ってる。それで梨桜、かなり落ち込んでた」


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