プレイボーイ×天然な幼なじみ


 ベッドに座っている龍太が、鼻を鳴らして、それから手招きした。

「こっち来い」

 私は、少し戸惑いながらも、ベッドに座った。龍太と人一人分の間を開けて。

「…蓮以外の男とは距離開けんのかよ」

 龍太がボソッと呟いた。

「え?」

「…っ。なんでもねぇ」

 私は、私と龍太の距離を見た。

 これが、幼なじみの距離。

 離れた肩の距離が、幼なじみの距離…。

 幼なじみは、恋人同士にはなれないんだ…。

「…で、話って?」

 龍太が不機嫌そうな声で言った。


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