プレイボーイ×天然な幼なじみ



 商店街を抜けたとき、私は疲労状態。

 なんでかっていうと、まぁ簡単に言えば、主婦パワーに圧倒されたって感じ。

 どの店からも商品を取り合う主婦たちが通路にまで出てきてて。人ごみも多くて。

 とてもじゃないけど、走ってどうにかできる状況じゃなかった。

 時計を見る。

 十時五十分。

 駅まではもう少し。

 走れば間に合うと思う。

 だけど、疲労状態の私に、走るなんてできなかった。

 私は、歩いて駅まで向かうことを決めた。

 休日の駅は、遠くに出かける家族連れで賑わっていた。

 時計の針は、十時五十八分を示している。

 ぎりぎりセーフ、かな。

 待ち合わせの、切符売り場で龍太の姿を探した。



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