プレイボーイ×天然な幼なじみ



 目をギュッと瞑(ツブ)ると、駅の照明が涙で滲んで見えて、世界がぼやけて見えた。

 私は、駅を出た。

 龍太とは、もうおしまいなのかな…?

 ずっと一緒だって、言ってたのに。

 約束したのに。

 私は拳で涙を拭った。

 ぼやけていた世界が、はっきりと鮮明に目に映る。

 ウキウキしてた心が、遥か眼下に落ちて行った。

「さよなら、龍太…」

 私は呟いて、大通りへ向かった。


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