プレイボーイ×天然な幼なじみ
すれ違った心――龍太SIDE
ったく、ンなんだよ、梨桜の奴。
遊園地に行こう、そう言ったのは梨桜のくせに。
結局来なかった。
風邪ひいたのなら、電話くらいくれたっていいのに。
そう思って、電話したけど、なぜか梨桜の携帯に、電話がつながらなかった。
俺、なんかしたか…?
夕方、俺は駅を出て家に帰った。
行くときは駅まであっという間だったのに、帰り道はすごく長く感じた。
重い足を引きずって家に帰ると、母さんがいなかった。
…?
出かけたのか?
ダイニングテーブルに、メモが置かれていた。
『仕事の飲み会に行ってきます。夕ご飯作っといたから、チンして食べてね。母より』
俺は、冷蔵庫から夕ご飯を出して、レンジに入れた。