プレイボーイ×天然な幼なじみ
龍太SIDE
俺は、結局、梨桜の家に行くことにした。
ベランダから梨桜の家の敷地に入り、窓を叩く。
梨桜が窓を開けてくれたとき、梨桜が病気じゃないことを悟った。
心配していたけど、元気そうでよかった…安堵感に包まれた。
元気そうでよかった、そう言いたいのに、
「梨桜、お前…なんで来なかったんだよ!」
口をついて出たのは、梨桜に対する不満だった。
何言ってんだよ、俺!!
「龍太…?」
梨桜の声、震えていた。
俺は、梨桜から目を逸らした。
謝りたいのに、また違う言葉が出た。
「どんなけ心配したと思ってんだよ!!」
梨桜の目に、涙が滲んだ。