プレイボーイ×天然な幼なじみ
「なんで…」
「会いたくないから」
梨桜はそれだけ言って、エレベーターホールに姿を消した。
置いてかれた俺は、成す術もなく、ただ、立ち尽くしていた。
★
「オマエ、振られたんだって?」
幸也が、下駄箱で俺に声をかけてきた。
偶然会ったんじゃない。
幸也が俺を待ち伏せていたのだ。
「…あぁ…」
「だっせぇ!今度は何やらかした!?」
佳主馬が言う。佳主馬がここにいるのは、梨桜に電話をもらったかららしかった。
「昨日、梨桜ちゃんに電話もらったときは驚いたよ!お前ら、一年も持たなかったな!」
…嬉しそうだな…。