プレイボーイ×天然な幼なじみ



「なら――」

 俺は、呟いた佳主馬の言葉を遮った。

「だけど、お前に梨桜は、渡さない!」

 俺の言葉に、佳主馬が舌打ちした。佳主馬は、認めたくはないが端整な顔立ちだ。彼は、その端整な顔を思いっきり歪めた。

「ザケンな!どんな根拠があって言えんだよ!!」

 佳主馬の声が、いつもより迫力があって、俺は驚いた。

「俺は――「可愛そうだよね、姫。お前なんか好きになってさ!せめて片思いなら、傷つかなかっただろうに!なんで姫は、お前なんかを好きになったんだろうな!!」

 俺は、ハッとした。

 オマエナンカヲスキニナッタンダロウナ

 その言葉が、胸に突き刺さる。

「俺を好きになってれば、姫は傷つかなかった!!」

 俺は俯いた。


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