プレイボーイ×天然な幼なじみ



 俺はただ、梨桜と仲直りしたいだけなんだ…。

 前みたいに、笑いあったり、小突きあったりする仲に、戻りたいだけなんだ…。

「あ!」

 愛梨が声を上げた。

「ん?」

 愛梨を見ると、愛梨は空を指さして、勝ち誇ったような笑みを浮かべていた。

 真っ暗な空を、駆け抜けていく光の筋。

 それは、紛れもなく流星群だった。

 梨桜と仲直りしたい、梨桜と仲直りしたい―――

 ダメだ、流星群の速度が速すぎて、願い事が追いつかない。

 一言目を言うか否かのタイミングで、流星は空を横断していってしまう。

 所詮、願い事は簡単には叶えられないものなのだろう…。

 だけど、今の俺には、これしか方法がないから…。


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