プレイボーイ×天然な幼なじみ




 佳保の唇に、軽くキスする。

 佳保は、物足りなさそうに俺を上目遣いで見上げ、それから部屋を出て行った。

 俺は、ベランダに出た。しきりとしきりの間の隙間に、体を滑り込ませる。

 梨桜の部屋を見ると、梨桜が窓際にいた。

「梨桜」

 名前を呼ぶと、梨桜はすぐに俺に気付いて、窓を開けてくれる。

「早かったね」

 梨桜が微笑んだ。笑顔が眩しい。俺は目を細めた。

「まぁな。梨桜、その服に合ってる」

 梨桜は制服から着替えていて、ピンクのドット柄のワンピースを着ていた。

「…お世辞はやめてよぉ」

 梨桜が俺を上目遣いで見上げて言った。


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