プレイボーイ×天然な幼なじみ



 啓太SIDE

 愛海に腕を引っ張られて俺は、廊下に出た。

 冬の廊下ってのは寒い。

「ねぇぇ、今度、一緒に遊園地いこ?」

 愛海がキャピキャピ声で言う。

 こんな声、どっから出るんだろうな。

 女ってのは不思議だ。

 っつぅか、こんな声使って喋る女子とか、あり得ないんだけど。

「行かない」

「えぇぇ?いこうよぉぉ」

 俺は、愛海を睨みつけた。

「俺、お前には興味ないから」

 俺が興味あんのは―――


 たった一人だけだ。


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