プレイボーイ×天然な幼なじみ


 千花SIDE

 千の花と書いて千花。それが私の名前。

 だけどさぁ…千の花なんて、欲張りすぎだよ、母さん。

 私は、教室の窓からグランドを眺めた。

「千花」

 名前を呼ばれて振り返ると、そこには親友の奈々がいた。

「奈々!」

「どうしたの、顔色悪いよ?まだ、右足痛い?」

 そりゃ、そんな簡単には治らないよ。結局、右足は靭帯損傷。

「ううん、痛いけど、悩んでるのはそれじゃない」

 私が言うと、奈々はパッチリした目をキラーンと光らせた。

「さては、あの転校生に惚れたとか!?」

「え?」

 なんで私が、あんな奴に…。


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