プレイボーイ×天然な幼なじみ
記憶のかけら
夢を見た。
見覚えのある少年と、幼い頃の私が喋っていた夢。
私の腕の中にあったのは、白いキャップ。あのキャップは、私の部屋に置かれてる、あのキャップと似ていた。
あの夢は、ただの夢?
それとも―――
過去の断片?
わからない…。
ボーッといていると、
「どうしたの、千花ちゃん」
声をかけられた。
声をかけてきたのは、お兄ちゃん。まぁ、お兄ちゃんと呼ぶなって言われてるけど。
昨日、父さんが言ったんだ。『これから、川本さん母子と同居するからな』って。