プレイボーイ×天然な幼なじみ
私は、絶望しながら部屋に戻った。
携帯を取り出して、番号をプッシュ。
相手はもちろん、啓太。
「…あ、啓太?」
コール音が三回したあと、聞き覚えのある声が聞こえて、私は口を開いた。
『おう、千花。どうした?』
「あのね、来月引っ越すことになったの」
『どこに?』
「熊本だって。…すごく遠いよね…」
私は、「啓太と会えなくなるの嫌だよ」って言おうとして、言えなかった。
啓太が、こう言ったから。
『体には気をつけろよ?あと、友達もたくさん作れよ?』