プレイボーイ×天然な幼なじみ
「彼が教えてくれたのよ。あなたのカレシだって」希実さんは悪戯っぽく微笑み。「カレシがいるって教えてくれたら、引っ越ししないって即行決めてたのに」
「そんなことで、二人の人生を狂わせたくなくて…」
私が言うと、希実さんが目尻を吊り上げた。
「遠距離恋愛なんて、何があるかわからないのよ!?」
希実さん、経験あるのかな…?遠距離恋愛で失恋した、経験。
「でも…」
私は、啓太を見た。
「実はさぁ、俺、反対しに来たんだ。引っ越しの」
「は?」
「いや、やっぱさぁ、千花と離れるの嫌だから」
あんなに父さんと希実さんを応援してくれてたのに!?
今更、何を言い出すわけ!?