プレイボーイ×天然な幼なじみ


 服を着替えて、家を出る。

 啓太に連れられて、バスに乗った。

 正直、私たちの出会いはハチャメチャだった。

 踏切に飛び込んだ私を救ったのが啓太で、それが出会い。

 私があんなことをしなければ、出会うのはもっと遅かったかもしれない。

 もしかしたら、こんな親密な仲にもなってなかったかも。

 それに、啓太が告白してくれなかったら、今、こうしてることもなかった。

 すごい奇跡があって、私たちは今こうしてる――。

 それって、すごいことだよね。

 私は、前を歩く啓太の隣に早足で並んで、右手を握った。

「ん?」

 啓太の手の温もりが、伝わってくる。

「さっきは、ありがと」


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